大判例

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新潟家庭裁判所長岡支部 事件番号不詳 判決

被告人 小宮合名会社

(代表者)小宮房吉

被告人 菅野勇

主文

被告人等を各罰金三千円に処する。

被告人菅野勇において右罰金を完納できないときは金二百円を一日に換算した期間当該被告人を労役場に留置する。

訴訟費用は二分しその一ずつを各被告人の負担とする。

理由

(罪となるべき事実)

被告人小宮合名会社は新潟県小千谷市片貝町五千八十五番地五に本店と工場を有し菓子製造業を営むもの、被告人菅野勇は右会社に雇われ、同会社従業員の労務配置その他の監督の任務に従事していたものであるところ、被告人菅野勇は右会社の業務に関し右工場において、いづれも法定の除外事由がないのに別紙一覧表記載のとおり昭和三十一年二月二十一日から同年三月十二日までの間満十八才に満たない年少者A子外七名を午後十時から午前五時までの間において二時間乃至六時間使用し、なお右会社の代表社員小宮房吉はこれが防止につき必要な措置をしなかつたものである。

(証拠の標目)

判示事実は

一、小宮合名会社の登記簿謄本。

一、B、C子、A子、D子、E子、F、Gの各証人尋問調書。

一、H子の労働基準監督官に対する供述調書。

一、H子の上申書。

一、領置にかかるB、H子、C子、D子、E子、F、JことG、A子の各出勤簿カード(甲第三号証の一乃至八)

一、領置にかかる小宮合名会社就業規則 (甲第二号証)

一、領置にかかる勤務割帳(甲第四号証)

一、領置にかかる小宮合名会社従業員名簿(甲第五号証)

一、領置にかかる小宮合名会社出勤簿(甲第六号証)

一、領置にかかる請書三通(甲第十号証乃至甲第十二号証)

一、証人布施正二の当公廷における供述。

一、被告人菅野勇の身上調査書。

一、被告人小宮合名会社代表者代表社員小宮房吉の労働基準監督官及び検察官に対する各供述調書。

一、被告人菅野勇の労働基準監督官(第一回、第二回)及び検察官に対する各供述調書。

一、被告人菅野勇の当公廷における供述

を綜合してこれを認める。

(法令の適用)

法律に照らすと被告人菅野勇の判示所為は労働基準法第六十二条第一項、第百十九条第一号、罰金等臨時措置法第二条に該当するところ、所定刑中各罰金刑を選択し、右の各罪は刑法第四十五条前段の併合罪であるから、同法第四十八条第二項に則り所定罰金額の合算額の範囲内で被告人菅野勇を罰金三千円に処し、右罰金を完納することができないときは刑法第十八条第一項に則り金二百円を一日に換算した期間当該被告人を労役場に留置することとする。被告人会社については労働基準法第百二十一条第一項、第六十二条第一項、第百十九条第一号、罰金等臨時措置法第二条、刑法第四十五条前段、第四十八条第二項を適用して所定罰金額の合算額の範囲内で被告人会社を罰金三千円に処し、訴訟費用は刑事訴訟法第百八十一条第一項本文により被告人会社及び同菅野勇を、各二分の一づつ負担させることとする。

なお弁護人は被告人会社の代表者代表社員小宮房吉は代表社員として年少者の就労についての違反行為の防止につとめていた旨主張するけれども、前示各証拠によると、右小宮房吉は単に一般的に違反行為をしないように注意を与えていたにとどまり、特に年少者の深夜業防止について具体的に指示を与えて違反の防止に努めたと認められないから、この主張は採用しない。

よつて主文のとおり判決する。

(裁判官 三宅東一)

別紙 年少者深夜労働時間一覧表は略

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